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2017-05

精神憑依の付箋1


 学校から帰る途中、商店街を通り抜けたところに見慣れない露天が出ているのを見つけた。
 別に祭りの時期でもないし、一体何だろうと思って近づいてみると、なにやら木槌やストロー、テレビのリモコンや錠剤のようなものが置かれている。統一性のない物品の数々には札のようなものがついていて、一体何だろうと立ち止まって眺めた。
 するとフードを被った怪しげな露天商は、立ち寄った俺をみて不思議そうな顔をした。へんな物ばかり売っている自覚があるのだろうか?
 露天商は高齢のおじいちゃんのようで、ニヤリと笑うと僕に並べていたものの一つを差し出してくる。

「え、何ですかこれ」






 ノートに貼り付けるような小さい付箋だった。めくってみると一枚目だけが真っ白だが、他は全て墨で塗られたような真っ黒で使い物にならない。
 一体何なのかを聞いてみる。おじいちゃんによると、白い一枚目は自分に貼り付けて使うらしい。そして黒い付箋を他の人に貼ると、白い付箋をつけた人は、貼った人に成り代われるらしい。つまり相手の人格を乗っ取れるということだね、と最後に付け加えた。
 値札を見ると6桁の数字が書かれていた。冗談じゃない、何を馬鹿なと思って机に置きなおしたが、露天商のお爺ちゃんはそれも見越したように笑って言った。

「今払う必要はないよ。ただ、あんたが今後自由に使えるお金を手に入れたら、その中から勝手に引かれるだけさ」
「他人を乗っ取れるような代物だったら、その力でお金を払うのも楽だろう? 偽物なら、そもそもお金を勝手に引くことなんでできるはずもないしね」

 どうして自分で使ってお金を手に入れないのかを聞いてみると、別に金が欲しいわけじゃないという。

「これはワシの若い頃からの夢でね。まあ、対価も別になくても構わないのだが、あったほうがあんたも安心するだろう」

 と、ここまで言われてしまっては仕方がない。興味がないわけでもなかった。
 ついには押しに負けて付箋を渡されると、一枚目を自分の胸のあたりに貼り付けろと言う。露天の周囲で誰も見ていないことを一応見回して、肌に付箋を貼り付けると、まるで体の奥に溶けるように消えてしまった。
 驚いて露天商のおじいちゃんを見ると、これで店じまいなのか、後片付けを始めていた。

「こ、これ……マジなんですか?」
「ああ。"商品"も売れたことだし、ワシはまた別の場所に行くから、もう君と会うこともないだろう。最後に聞きたいことはないか?」

 風呂敷に物品を次々と詰めていくのを見ているのに気づいたのか、首を振った。

「……ああ、他の商品も魅力的なものばかりだが、君には合わないからお勧めしないし説明もできない」
「なんで俺にこの付箋を?」
「道具も使い手を選ぶという言葉があるだろう。他の商品を手に入れても君のためには働いてくれないよ。その代わり、その付箋は君を求めている。君もそれを気に入るはずだよ」

 俺は机の上のものを片付けるのを手伝っていた。おじいちゃんも、ありがとうと言って受け入れてくれた。付箋が貼ったはずの胸から煙のように消えた時点で、並べられた商品たちには何か不思議な力を持っており、おじいちゃんの言葉いつの間にか信じていたのだ。
 最後に簡単な使い方を教わって、片づけを全て終える。まとめるとこんな感じだ。


・黒い付箋は相手の体の一部に貼ればいい
・貼った瞬間に消えるので、見られなければほとんど気づかれない
・白い付箋を貼った人には、黒い付箋を貼った相手が誰か、いつでも何となくわかるようになる
・一度貼った付箋は剥がせない
・付箋を貼り付けた相手を意識して、相手の付箋を白くするイメージを送ると、相手に乗り移ることができる
・戻る時も同じ方法
・慣れれば応用した使い方もできるかも……?


 机は折りたたみのもので大変そうだったが、持つのは断られてしまった。全ての荷物を持ったおじいちゃんは最後に「気をつけて使えよ」と言い残して去っていった。
 手元には黒い付箋だけが残されている。不思議だが、まるで体の一部のように大切な物であるような気がした。

 しばらく見つめていると、誰かが近づいてくる音がして、怪しまれないように慌てて歩き始めた。
 それからバス停までたどり着くと帰宅途中の、別の学校の生徒が何人か並んでいた。最後尾に並ぶと、ちょうど前で女の子が暇つぶしなのか本を読んでいた。

「…………!」

 これは、さっそく試す機会がきたんじゃないか?
 鞄からこっそり教科書を取り出した。そしてポケットから付箋を一枚外して指で摘んだ。これで万一見つかっても、とりあえず言い訳できるだろう。
 どうやってくっつけようか悩んで、肘のあたりにつけることにした。首は髪で覆われていたし、足はさすがに無理だろう。相手が袖の短い夏服でよかった。
 そして粘着部分をぴたりとくっつけると、くっつく感触はまったく感じなかった。そして貼り付けようとした紙はくっついた瞬間指を離れて、吸い込まれるように腕の中に染みこんだ。
 見るのは二度目だけど変な感じだ。しかしこっちに特に変わりはなかった。

 そしてバスが来て、一人席に座る。女の子は前のほうに座って、相変わらず静かに本を読み続けていた。
 落ち着いたので目を瞑って集中してみると、ぼんやりと近くに黒い付箋の存在を感じた。

(どうやるんだっけ。確か……)

 自分の中にも白い付箋の存在を感じる。相手の付箋を白くして、自分のを黒くする――最初はそれをイメージしろと言われた。
 なのでその通りにしてみる。じっと、そういうイメージを浮かべていると、付箋が徐々に黒く染まる感じがした。
 徐々に、徐々に、黒インクが這い上がるように、自分の付箋が塗りつぶされて、やがて真っ黒に染まって、目を開けた。

「…………」

 目の前には本があった。両手で淵を握っていて、足は内股に閉じている。
 見慣れない服。体の感覚も何だか違うー―胸が下着に押さえつけられて膨らんでいるのがわかるし、ちょっと足を開くと太ももがスースーする。手で本を持ちながら股間を探って、もっと変な感覚に陥った。
 そして、確信した。
 あの付箋は本物で、"誰か"に乗り移れる能力は誰にでも、女子にも使えるのだと。

「……やった」

 小声で呟いた言葉は、バスのエンジン音に掻き消されて誰にも届かない。
 本当に女子に乗り移ったのか? ……胸に手を当てると、ふにっと柔らかい。平らな股間はぴったり下着とくっついている。
 すごい。こんなことができるなら、さっきは高いと思っていた対価も安いと思う。というか9桁でも欲しいという人はいくらでもいるんじゃないか。

 一応、しおりをして、本を閉じて後ろを振り返ると、俺の体は目を閉じて眠っているようだった。立っている人はおらず、結構空いている。
 ふと思いついてスカートのポケットを探すと、財布と携帯電話の感触を見つけた。財布を開いて中を確認すると、保険証が入っている。名前は【双葉ひかり】、俺と同じ歳だ。
 続いて携帯電話を見てみると、やはりパスコードがかかっている。一応、四桁の生まれた年、生年月日を入れてみると、生年月日でそのままロックが解除された。

「ちょっと無用心だね……」

 と、女の声で呟くのも新鮮だ。自分の口から可愛い声が出るというのも変な感じがする。
 家につくまでそんなに時間がないので、さっそくネットに接続して無音撮影アプリをインストールした。そして撮影モードを起動して、本を読むフリをしながら、カメラを自分のスカートの中に覗き込ませた。
 ボタンを数回押してから、携帯を戻して確認する。

(写ってない……)

 スカートの中が暗すぎて、さすがに何も写らなかった。
 写真を消しながらどうしようか悩んだけれど、まさかフラッシュをたくわけにもいかない。しかし後でいくらでも撮れるとはいえ、ここで諦めるのは、何か嫌だ。
 俺はもう一度、誰にも見られてないことを確かめて、ドキドキしながら決行した。

 本を隣に置いて、スカートの端をつまみあげ、その中に堂々と撮影モードの携帯を覗き込ませたのだ。もしこんな姿が見られてしまえば、何か言われてしまうかもしれない。痴漢……痴女と間違われるんだろうか。いや、旗からは痴女で間違ってないか。
 たくしあげると、めちゃくちゃスースーする。カメラはしっかりとスカートの中を捕らえている。そして急いでボタンを何回かタップした。
 スカートを元に戻して確認してみるが、ぼんやりと何かが写っているものの、何だかわからない。

(どうしたらいいんだ……?)

 素直に諦めるべきかと思ったけれど、やっぱり諦めきれない。
 ……こうなったら最終手段だ。
 俺は自分の細い指でライト機能を起動させた。もう一度スカートをたくしあげてカメラを覗かせると、変な感じがした。この体の股間がむずむずし始めたのだ。
 カメラを向けて、撮影しようとしている。そう思うと、股間のむずむずした感じは強くなった。
 何だろう、わからないけれど、何だか我慢できない……!
 手探りで撮影ボタンを押して、そしてたくし上げるのをやめてむずむずしっ放しの股間を、思い切ってきゅっと押してみた。

「っ……~~ッ!!?」

 背中をゾクゾクとした、なんとも言いがたい快楽が走った。
 何となく分かったのは下着がしっとりと濡れているような感じがしたこと。そして、さらにその濡れが広がったこと。
 思わぬ感覚に戸惑いながら、運動した後のように体から毀れそうになる吐息を口で抑えた。

 ……大丈夫、気づかれてない。
 少し安心して携帯を見ると今度はちゃんと写っていた。肌色の太もも、そして黒い染みのできたピンク色の下着。
 この女の子のスカートの中の平たい股間を覆っている。それを見ると、本当に今自分がこの女の子になってるんだなと、すごく感動した。

 しかし感動にふける暇もなく、バスはいつも降りる場所まで迫っている。
 メール機能を呼び出して自分のアドレスを急いで打ち込む。画像を数枚添付して送信すると、後ろで携帯が震える音がした。完璧だ。
 そして画像を全て削除しておいて、アプリも消して、元通りにポケットに入れて本を手に取る。
 目を瞑って戻ろうとすると、この体の股間がじんじんと訴えかけてきた。
 もっと、もっと感じたい。
 そんな願いを聞き届けたかったけれど、今はできない。夜にたくさん弄ってやろうと心に決めて、俺の体の黒くなった付箋を白くするイメージを浮かべた。


「……っ」

 戻るのはとても早かった。目を開けると、さっきまで体に残っていた熱い感覚は何事もなかったように消えていた。
 ドキドキしながら自分の手を見ると、やはり見慣れた男の手だ。さっきまで携帯をいじっていた綺麗な手は、前で俯いて眠っている女の子のものだった。

(これは……本当にすごいものを買ってしまった!)

 最高だ。
 嬉しさを隠し切れず、ついニヤニヤしてしまう顔を隠さなければならなかった。
 そしてバスが到着して降りるために席を立つと、女の子がちょうど目を覚まして、自分の体の様子に気づいたのか、かぁっと顔を真っ赤にした。

(今夜、その身体で楽しませてもらうよ)
 
 俺はそんな言葉を心の中だけで言い残した。まさかあんなに気持ちいい思いができるとは思わなかった、本当に楽しみだ。
 必死に本を読んで隠そうとする少女をあとに、バスを降りるのだった。

 降りたバス停で携帯電話を確認すると、確かにあの少女のスカートの中が映し出されていた。
 現役高校生自撮りの、艶のある太ももと、のっぺりした股間を覆っている濡れたピンク色の下着の写真がいつでも見られる。夜は恥ずかしい姿の写真をもっと送ってみよう。

 あの少女を自分の意のままにできるかと思うだけで、晴れ渡る空のような最高の気分だった。



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コメント

アイテムを使った特定の相手にだけいつでも乗り移れるのって、幽体離脱憑依とかとはまた違った興奮があって好きですね! 是非続きを読みたいです。

就寝前後が王道ですが、他にも帰宅直後の着替える時とか、朝方布団でまどろんでる時とか、はたまた人目につきそうな所とか、自分だったらどのタイミングを狙って玩具にしてやろうかって考えるとワクワクします。

nekomeさん、コメントありがとうございます!

アイテム憑依も乙ですよね、もっといろんなアイテムでTSFを楽しみたいです。
自分は有名どころだとゼリージュースにはお世話になりました。
朝方とは思いつかなかった! ありがとうございます! そのシチュで書きます! 

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